ニューラルネットワーク入門: 機械学習とAIの基礎【完全ガイド】
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こんにちは、kim1です。
今回は、ニューラルネットワークの基礎についてお伝えする記事です。また、どの書籍で勉強すればいいのかわからない方が多いと思いますので、最後にレベル別にしておすすめの書籍を紹介します!
ニューラルネットワークは、機械学習や人工知能の分野で注目されている重要なアルゴリズムです。
多くの方がニューラルネットワークに興味を持ちつつも、その仕組みや基本的な理解が欠けていることがあります。そこで、本記事ではニューラルネットワークの基礎についてわかりやすく、詳しく解説します。
文系出身者やプログラミング初心者の方々も含め、誰でも理解しやすいように、基本的な用語や概念から順を追って解説していきます。ニューラルネットワークの仕組みや活用方法を理解することで、機械学習やAIの世界に一歩踏み出す準備ができます。
この記事を通じて、ニューラルネットワークの基礎について理解を深め、機械学習やAIの世界への興味を広げるきっかけになれば幸いです。
基礎知識がないと理解できない場面もあるかと思いますが、そこは飛ばし飛ばし読んでも大丈夫です!
それでは、行きましょう!
ニューラルネットワークの概要
ニューラルネットワークは、人工的に作られた仕組みで、私たちの脳の働きを模倣したアルゴリズムです。人間の脳は、神経細胞(ニューロン)がつながり合って情報を処理します。それと同じように、ニューラルネットワークも複数の「ニューロン」がつながって情報を処理します。
ニューラルネットワークは、データを入力層に与えると、それが隠れ層を経て最終的な出力層まで伝わります。入力層では、データの特徴や情報が入力され、それが次々と隠れ層を通って最終的な結果が出力層から得られます。
各層のニューロンは、入力に対して重みと呼ばれる重要な値を掛けて足し合わせます。重みは、それぞれのニューロンがどれだけ重要な情報を持つかを表しています。そして、その結果に活性化関数を適用し、最終的な出力を得ます。
ニューラルネットワークは、機械学習やAIの分野で広く活用されています。例えば、画像認識では、ニューラルネットワークが画像の特徴を学習し、物体を正確に認識することができます。
このようにニューラルネットワークは、私たちの脳の働きを基にした興味深い技術であり、様々な分野で活躍しています。
ニューラルネットワークの構造
ニューラルネットワークの構造は以下のようになっています。
- 入力層(Input Layer): ニューラルネットワークの最初の層で、データの特徴や情報を入力します。例えば、画像データの場合、ピクセルの値や色の情報が入力されます。
- 隠れ層(Hidden Layer): 入力層と出力層の間に存在する層で、ニューラルネットワークの中核部分です。複数のニューロンから構成されており、それぞれがデータの特徴やパターンを学習します。隠れ層の数やニューロンの数は、ネットワークの複雑さを決定します。
- 出力層(Output Layer): ニューラルネットワークの最後の層で、最終的な出力を生成します。出力層のニューロンの数は、解決すべき問題に応じて異なります。例えば、二値分類(二択問題を想像すれば良いです)の場合は2つのニューロン、多クラス分類(3つ以上のクラスに分類、0〜9の手書き数字を当てる問題など)の場合はクラスの数に対応したニューロンが存在します。
入力層から隠れ層を経て出力層へと情報が伝播(流れ)し、最終的な結果が得られます。この構造を適切に設計し、適切な重みを学習させることで、ニューラルネットワークは様々な問題に対して高度な予測や分類を行うことができます。
ニューロンと重みとは
ここでは、ニューロンと重みについてわかりやすく説明します!
- ニューロン(Neuron): ニューロンはニューラルネットワークの中核をなす要素で、情報の処理や伝達を担当します。私たちの脳の神経細胞に似た働きをします。ニューロンは入力を受け取り、その入力に対して重要度を評価し、適切な出力を生成します。
- 重み(Weight): 重みは、ニューロンが入力に対してどれだけの重要度を持つかを表す数値です。ニューロンは入力に対して重みを掛け、その結果を活性化関数に入力します。重みはニューラルネットワークの学習の過程で調整され、正しい出力を得るために重要な役割を果たします。
重みは、特定の入力が出力に与える影響の大きさを示す指標として理解できます。大きな重みは、対応する入力が出力に大きな影響を与えることを意味し、小さな重みは影響が少ないことを示します。つまり重みによってそれぞれの重要度を決めます。
ニューロンと重みは、ニューラルネットワークの中で情報の処理と重要度の評価を行う役割を果たします。これらの要素が相互に作用することで、ニューラルネットワークはデータの特徴を学習し、予測や分類などのタスクを実行することが可能となります。
順伝播と誤差逆伝播
順伝播(Forward Propagation)と誤差逆伝播(Backpropagation)は、ニューラルネットワークの学習のための重要な手法です。以下でそれぞれの概要をわかりやすく説明します。
- 順伝播(Forward Propagation): 順伝播は、ニューラルネットワークの入力から出力までの情報の伝達プロセスです。入力データは入力層に与えられ、それが順番に隠れ層を通り、最終的な出力を得るまで情報が伝播します。
順伝播の過程では、入力データは各ニューロンに対して、先ほど説明した重みという重要度の値と結合されます。その後、活性化関数を通してニューロンの出力が計算されます。このプロセスは、入力層から出力層まで繰り返され、最終的な結果が得られます。
つまり、順伝播では、ニューラルネットワークが与えられた入力に対して予測や分類などの処理を行います。
- 誤差逆伝播(Backpropagation): 誤差逆伝播は、ニューラルネットワークの学習において使用される手法で、出力の誤差を逆方向に伝播させながら重みを調整します。
誤差逆伝播の手順は以下の通りです。
まず、順伝播によって得られた出力と正解の間の誤差を計算します。
その後、誤差を順伝播と逆方向に伝えながら、各層の重みを微小な変化量で更新していきます。この逆伝播の過程によって、各ニューロンの誤差に対する貢献度が計算され、重みの修正が行われます。
この手法によって、ニューラルネットワークは訓練データに対してより正確な予測を行えるようになります。
『全然イメージつかない!』と思った方は、小学生の時によく行ったシャトルランをイメージすれば良いと思います。
まず、順伝播はデータがネットワークを通過するプロセスです。イメージとしては、シャトルランの選手が一つのポイントから最終地点に向かって走る様子です。
次に、誤差逆伝播は逆方向に進むプロセスです。これは、シャトルランの選手が最終地点から出発し、同じルートを逆方向に戻って元のポイントに戻る様子に似ています。この時に本当の正解と予測した正解の誤差を計算して戻ってきます。その結果を元に再度順伝播を行って学習していくイメージです。これをシャトルランのように繰り返すことで本当の正解と予想した正解の誤差を縮めていきます。
なんとなくイメージはつきましたでしょうか!
おすすめ書籍
① ゼロから作るDeep Learning Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装(初級〜中級)
② 見て試してわかる機械学習アルゴリズムの仕組み 機械学習図鑑(初級〜中級)
③ 詳解ディープラーニング 第2版 TensorFlow/Keras・PyTorchによる時系列データ処理(中級)
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今回は初級者から中級者に特に適した書籍を選びましたが、ディープラーニングに関する他の書籍もたくさんあります。自分のレベルに合った本を選ぶことが重要です。難しい本に挑戦しても挫折しないよう、自分の理解レベルに合った書籍を選んでください。
ディープラーニングの世界への学習の一歩として、これらの書籍を活用してみてください!
最後に
ここまで、ニューラルネットワークの基礎について初めてニューラルネットワークに触れる方にも理解しやすい内容で紹介しました。
『ニューラルネットワークって単語は聞いたことはあるけどどういうことなんだろう?』、『AIについてもっと理解を深めたいな』と考えている方、ニューラルネットワークについて理解を深めることはできたでしょうか。
なお、本記事では活性化関数や、ニューロンの計算方法について触れていませんが、このテーマについても詳しく解説する予定です。AIの学習を進める上で重要な要素ですので、引き続きお楽しみにしていただければと思います。(記事投稿時にkim1にて報告させていただきます。)